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坂田雅子 初監督作品

花はどこへいった Agent Orange -a personal requiem- A film by Sakata Masako in memory of Greg Davis

映画へのコメント

《※順不同》

ベトナムにおける枯葉剤の影響は大きく、私たちは多くの犠牲を払いました。全ての人々に平和が訪れるためには、平和を作り出す努力が必要です。どうか、枯葉剤の犠牲者である私たちのことを、忘れないでください。
グエン・ドク

グレッグは写真にはフォームと同時に中身が要求されると信じていた。彼は写真に雄弁さを求めていた。写真がメッセージを語ること、むしろ叫ぶことを求めていた。 今日、世界は以前にもましてグレッグ・デイビスのような人を必要としている。疑うことを知り、探求する心をもった写真家達を。
マグナム・フォト写真家 フィリップ・ジョーンズ=グリフィス

自分が潰されたように感じます。
この印象が自分の中に生きることを望むのみ。
生きるかぎり。
哲学者 鶴見俊輔

繰り返し、繰り返し記録されねばならぬ歴史というものがある。
過去は私たちの現在を未来を決定づけてしまうことがあるからだ。
私たちはベトナム戦争と地つづきの時代を生きているのだと、痛切に思う。
それにしても、何故、私たちはこのような不条理と苦痛を忘却してしまうことができるのだろうか。
ジャーナリスト、アジア・プレスインターナショナル代表 野中章弘

ベトナム戦争中、アメリカ軍の散布した枯葉剤によって現在でも多くのベトナム人が苦しんでいます。坂田雅子さんは今、生まれている新しい命にも障害が生じていることを強く訴えています。この作品で一人でも多くの人に戦争の悲劇を知って欲しいと願っています。
報道写真家 石川文洋

遠い国の、過去の出来事だと思っていたベトナム戦争はまだ終わっていなかった。
写真家グレッグ・デイビスから手渡された“花”の重みを感じ続けていきたい。
写真評論家 飯沢耕太郎

見終わってからしばらく、私は泣きました。
人は、死を通していのちにめぐり逢い、不運な運命を受けとめることで愛にたどりつく。この深い旅の記録に、心からの感謝を送ります。
歌手 加藤登紀子

米軍がベトナムにまいたダイオキシン枯れ葉剤が、いまでもリアルに人を傷つけていることに、びっくりしました。でもこの映画では悲しみが、憎しみや泣き寝入りではなく、逞しい慈しみへ向かっています。地球の未来が気になる人は、必見です。
環境広告メディアクリエイター マエキタミヤコ

※第20回東京国際女性映画祭〜の上に追加してください。

悲惨な現実や状況は、冷静な視点から淡々と描かれているように見えたが、それが、私の中の憤りや悲しみを一層強くさせたように思う。真実をもっと知りたいと思った。
(医学生2年)

戦争がもたらすものについて、人・生物が受ける物について、枯葉剤という人が作ったものによる罪を政府が何もかも認めない事はどうなのか。こういう物語に対して現代の人々が興味を示す、知る、という事が重要だと思う。
(中学2年生)

世界中の多くの人にベトナムの戦争の“現実”が伝わることがあるのだろうか。戦争を経験していない我々若い世代がどれだけ真剣に考えられるか。現実を目の当たりにし、色々と考える必要が我々にはあると思う。
(高校生)

※第20回東京国際女性映画祭にご来場くださった方から寄せられた声です。

辛かったこと、苦しかったこともたくさんあったかと思います。それでも作り上げたことは、本当にすごいことだと思います。ただでさえ、映画を作るという行為は色々な苦悩を伴うのに、厳しい現実に向き合い、カメラを回し続けたこと。ご夫婦の深いきずなと坂田監督の優しさ、強さがとても感じられました。これからも頑張ってください。
(10代、女性)

ベトナム戦争については、教科書で教わっただけで全くと言っていいほど無知でした。今でもベトナム戦争の被害を受けた人々が生きていて、同じ時間を一緒に生きているのだということに衝撃を受けました。そして、ベトナムの人だけでなく、軍にいたアメリカ人もまた被害を受けていて、心にも傷を負っていることにいたたまれなくなります。この映画から本当に色々な気持ち、興味が生まれて良い刺激になりました。
(20代、女性)

この作品は、グレッグさんへのレクイエムを超え、世界へのメッセージとなっています。戦争の愚かさ、国家と企業の過ち、その一方で世界中どこでも人間の愛情、家族のきずなには何ら変わりがないこと。
小さな一歩かもしれませんが、確実に世界を変える一歩です。59才の挑戦に心からの拍手をおくります。
(40代、男性)

「ベトナム戦争はまだ終わっていない」といった元米兵の言葉が印象的でした。
70年代のフォークソングがとても懐かしく、良かったです。
(50代、女性)

枯葉剤の被害について知識として知っていましたが、具体的なものを映像で観たのは初めてで、ショックを受けました。しかもその害が三代も続くなんて…。地球温暖化で日々地球環境が劣化してゆく中、温暖化の方にばかり目が行きがちですが、環境破壊の最大のものは戦争であることを、もういちど確認しました。
(60代、女性)


シグロ
2007
71分
長編ドキュメンタリー
ビデオ
カラー
 
製作・監督・撮影・編集:坂田雅子
共同製作:ビル・メガロス、山上徹二郎
音楽:難波正司
撮影協力:フィリップ・ジョーンズ=グリフィス
編集協力:ジャン・ユンカーマン