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製作日誌 第11回目
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2000年(平成12年)
  11月12日
  11月15日
  11月21日
  11月28日
  12月6日
  12月14日
  12月20日
  12月25日
  12月27日

いよいよ今回で最終回です。ご愛読、ありがとうございました。
▼ 2000年(平成12年)
11月12日

15:00、シグロでつながった冬のシークエンスをみんなで観る。約20分。山上、橋口との久々のご対面。
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11月15日

18:00。山上から直接橋口にTEL。このままのペースだとフイルム編集の時間がとれない。多少荒っぽくつないでフイルム編集時に直すことは出来ないだろうかと意見。橋口は自分のやり方として、ビデオ編集の段階できっちりした形でつないでおきたい。フイルムでは細かい修正程度にしたい。意見対立。山上の思惑にはフイルム編集に入ったところで尺の問題を含め、徹底的にひとつひとつのシークエンスを検証しながら橋口と話をすすめることにある。プロデューサーと監督の最終的な対立に常にこの尺(上映時間)の問題がある。映画監督としての作品に対する思いとその作品をビジネスとして成立させるためのプロデューサーという立場。

尺の問題はイコール編集権の問題にもなる。海外の場合、特にハリウッド映画などは契約上でしっかり決まっている。編集に監督がかかわれることは極めて少ない。ゼネラルプロデューサー(製作総指揮)とよばれる人が決定権をもつ。

それゆえ公開後にデレクターズカット版なる監督が自ら編集をやり直したものが再度作られたりする。日本の場合は曖昧な部分もあるが、多くの場合プロデューサー指導のもと、監督と協議を重ねつつ最終的な尺が決定する。

今回も最終的な定尺を決めるオールラッシュまでこの問題はもつれ込むことになった。
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11月21日

いよいよ明日は東宝での編集ラッシュ。当初、この日までにつなぎ終わっている予定だったが、結局S#68勝裕が実家を訪れる前まで明日は観ることになった。橋口はこの日もマイペース。S#67までつなぎ終わると最初に戻って細かい編集の修正作業を始めだした。
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11月28日

東宝スタジオで編集ラッシュ。2時間42分の長さになっている。ラッシュに立ち合ったスタッフは皆感動。演出、編集のうまさは秀逸で、「橋口マジック」にあらためて目を見張るも……。プロデューサーの山上だけはあまりの長さに茫然。橋口を囲んで話し合うも、編集でどこをカットするかの大きな進展なし。
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12月6日

東宝スタジオで朝10時からオールラッシュ。結局、山上VS橋口の戦いは最終2時間15分で決着となった。この後、製音の斉藤の手にラッシュフィルムが渡り、音付け・アフレコなどの仕上げ作業に移る。やっと出番が回って来たという風で、斉藤、明るい表情で目を輝かせていたのが印象的だった。
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12月14日

13:00。いよいよ仕上げのダビング・ミックスが東宝録音センターのもっとも大きなAスタジオで始まる。
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12月20日

ダビング・ミックス予定通り無事終了。
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12月25日

17:30。東映化工で0号試写。
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12月27日

15:00。東映化工にて初号試写。立ち合ったスタッフ、関係者から堂々たる作品に仕上がっていると絶賛。皆橋口監督におめでとうを伝える。この後、新宿へくり出し「ローズ・ド・サハラ」というアフリカ料理の店を貸し切り、打ち上げ兼忘年会となる。一軒で帰れるはずもなく、お決まりのカラオケへ。全員気持ちよく酔っぱらい、歌いまくって、新宿の夜はふけて行った。

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製作日誌のダイジェストは、劇場用パンフレットにも掲載しています。
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