66歳のミジャ(ユン・ジョンヒ)は、釜山で働く娘の代わりに中学三年生の孫息子ジョンウクを育てている。ある日、右腕の不調を感じ受診した病院で、物忘れの方が心配だから精密検査を受けるよう言われる。病院から出ると、放心状態の中年女性が救急車の前でくずれ落ちるのを、人々が遠巻きに見ていた。川に身投げした女子中学生の母親だった。
その帰り道、ミジャは詩作教室の募集広告を目にする。 家に戻り、ジョンウク(イ・デビッド)に自殺した少女のことを尋ねても「よく知らない」と素っ気ない。小学生のとき先生に「将来詩人になるだろう」と言われたことを覚えていたミジャは、詩作教室を受講することにする。講師の「詩は、見て書くものです。人生で一番大事なのは見ること。世界を見ることが大事です」という言葉に従って、ミジャはリンゴを眺め、木を見つめ、感じたことを手帳に記していく。
そんなとき、ジョンウクの友人ギボムの父親(アン・ネサン)から連絡が入り、孫の仲の良い6人組の保護者の集まりに連れて行かれる。そこで知る、驚愕の事実。先日自殺した少女ヒジンの死に、その6人組が関わっていたというのだ。アグネスという洗礼名を持つヒジンの慰霊ミサに出向いたミジャは、入口にあったアグネスの写真を持ち去る。いつしかミジャは彼女に心寄せるようになり、アグネスの足跡を辿っていく…。
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