医学としての水俣病 −3部作セット−
水俣病の医学を通して科学の本質に迫る。
※下記商品についてはお問い合せください。
16mmプリント販売ー3部作セット(英語版あり)
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青林舎
1974
4時間36分
製作:青林舎
監督:土本典昭
製作:高木隆太郎
撮影:大津幸四郎
録音:浅沼幸一
音楽:小栗孝之作品よリ、松村禎三作品より
1956年、50名余の「奇病」患者発見から始まる医学者チームの研究と記録をたどり、人類史上初めての環境汚染、未知の有機水銀中毒病の追究過程が詳細につづられる。
初期の疫学的研究で、魚に原因があるとし、水俣病の発症が病理学的に解明される過程が描かれ、さらに、患者の医療補償を求める闘いの歴史では水俣病が「社会病」でもあることを示し、今日のヘドロ未処理の現状までを描いている。
水俣病による死者群像、さらに「植物的生存」といわれたケースの紹介、急性水俣病(典型例)の病理学、猿における有機水銀の選択的侵入経路の特異性の追跡。
さらに長年、新潟水俣病を追跡してきた新潟大学の調査が熊本の研究を補強する。 また原因究明のための病理の作業や、胎児性様の患者が認定作業の中にいまだに取り入れられない臨床作業の限界が示される。そして今後の病像とその展開の予測一一漁民の生活の実態に対する警告を発している。
現地での数十年間の臨床体験をもつ精神神経学者の活動と意見を軸に、今日の水俣病の臨床上の問題点と疫学的側面が描かれる。
ここで取りあげられる症例は一例をのぞいて医学的判断がつかないとされる例、水俣病を否定された例で、これらへの再アプローチの形で紹介される。と同時に、臨床内部の自己矛盾を摘出する例も取りあげ、水俣病研究が第二段階にさしかかったことが示唆される記録ともなっている。