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水俣病=その30年=

30年目を迎えた水俣の真相と風化を問う

作品写真

上映申込

上映用のメディアの貸出も行っています。

DVD、16ミリプリント貸出:30,000円

青林舎+シグロ共同作品
1987
43分

製作:青林舎+シグロ共同作品
監督:土本典昭
製作 高木隆太郎/山上徹二郎
撮影:清水良雄
音楽:高橋鮎生
ナレーター:伊藤惣一

水俣病は終わっていない

 水俣病公式確認から30年。加害者=チッソ、被害者=患者は今でも変わらない。裁判のほとんどは患者の勝訴に終わった。しかし国と県は最高裁まで争うことにより解決を何年間も先送りしてきた。その間、時代は移り、チッソの患者さん窓口の中間管理職は当時を知らない人となった。本社は子会社に作らせた製品を売りさばく商社として生きのびている。事件を切り捨てようという動きも相次いでいる。この作品は30年たった今も水俣病が終わってはいないばかりか新たな展開を見せ始めた事件であると、30年の歴史と今日の水俣を伝えることで訴えている。

水俣病の落とす影

 水俣は今、分裂と患者差別の街だ。若者は水俣出身というだけでからかわれる。結婚に支障があるからと申請をしない人がいる。一部の県会議員のふりまく「補償金めあてのニセ患者」の発言をうのみに伝える人もいる。しかし、市民の誰にも水俣病は影を落としている。
 一方、勝訴が相次いでも患者さんたちは放置されっぱなしだ。のべ1万5000人にのぼる申請者のうち、認定されたのは7分の1。10年も棄却とも認定とも答申がないまま「保留」にされているのだ。「水俣病は水俣病というよりも実は傷害亊件なんです」と患者グループのリーダー・川本輝夫さんは断言する。

破壊を止めよう

 水俣湾のヘドロの埋立ての進行が事件の埋立てにつながらないよう訴えに患者たちは世界に旅立つ。世界からもMINAMATAの教訓を学びに人びとが訪れる。アジアの人びとを前に語る患者の浜元二徳さん。「私たちは水俣病のような悲惨事を再びアジアで発生させないために、民衆の我々でどれだけ出来るかわからないけれども、これ以上の地球の破壊を…止めよう!というような方向で進んでいきたい」

DVD情報

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「水俣病−その20年−」「水俣病−その30年−」:2作品同時収録
特典映像「水俣病−その20年−」英語版
※パラブラ映画部オンラインショップ(外部サイト)