Google
文字のサイズ
小
中
大

阿賀に生きる

<16mmニュープリント上映決定!!>
ユーロスペースほか、全国順次公開!!

作品写真

阿賀に生きる製作委員会
1992
115分

製作:阿賀に生きる製作委員会
監督:佐藤真
撮影:小林 茂
録音:鈴木彰二
撮影助手:山崎 修
録音助手:石田芳英
助監督:熊倉克久
スチール:村井 勇
音楽:経麻朗
整音:久保田幸雄
録音協力:菊池信之
ナレーター:鈴木彰二
題字:小山一則
ネガ編集:高橋辰雄

  • ニヨン国際ドキュメンタリー映画祭銀賞
  • 新鋭批評家賞
  • 国際批評家連盟賞
  • エキュメニック賞
  • OCIC日本カトリック映画賞
  • サンダンス映画祭イン東京グランプリ
  • 92年地球環境映像祭特別賞
  • 92年度キネマ旬報日本映画ベスト・テン3位
  • 92年日本映画ペンクラブベスト5
  • 日本映画ペンクラブ推薦
  • 優秀映画鑑賞会推薦
  • 青少年映画審議会推薦 他多数

撮影を始めた時、阿賀野川は死に絶えた川だと思っていました。

58もの発電所で開発し尽くされて、新潟水俣病の舞台になった川です。往時の川漁や舟運の自慢話を核に撮ればいいと、川筋を歩き始めたのです。
しかし、「阿賀の家」と名づけた川筋の家に暮らし始めてみると、阿賀野川が次第に大きく生き生きと輝き始めて見えてきました。私達の家の囲炉裏には炭がおこされ季節ごとの川魚や山の幸、川漁の自慢話が日夜賑やかに花咲くのです。長い間、同じ川を見つめ続けてくると、今まで気付かなかった川音や鳥の声、川の表情の豊かな変わりように目を見はらされます。3年の共同生活は、阿賀の豊かさを充分に体感させてくれるものでした。その中で、川筋の人々は、等しく阿賀の恩恵の中に暮らしてきたことに気づき始めました。
私達は、田んぼ仕事を手伝ったり、酒を酌み交わしながらその「暮らし」まるごとをフィルムに収めたい衝動にいつもかられていました。面白くて可笑しくてホロリとさせられる=そんな日常を丁寧に撮ることで、それを壊してきたものの残酷さがあぶり出しになればと思ってきました。
私達の映画の主役は自分の仕事と生き様に誇りを持ち続けて、見事な年のとり方をした人達です。また深く阿賀と暮らしてきたゆえに、一方では新潟水俣病の被害者家族でもあるのです。
この映画は、14の瞳と耳で阿賀野川を見つめ続けてきた7人のスタッフの力の結晶です。またそれは、製作委員会に集った無償の市民の無数の瞳に支え続けられた結果でありました。
そして、この3年間の記録はまた、逆に阿賀に生きる人々に見つめ返されることで変わってきた私たちスタッフ7人の葛藤と成長の記録でもあるのです。
(『阿賀に生きる』上映用チラシより)

DVD情報

購入する

※パラブラ映画部オンラインショップ(外部サイト)