Google
文字のサイズ
小
中
大

ふれあうまち

あなたは、自分の街の仲で、ゆったりと息をしていますか?
――小さな「まち」から、大きな世界へ送るメッセージ

作品写真

上映申込

上映用のメディアの貸出も行っています。

16ミリプリント貸出:30,000円

シグロ
1995
55分

製作:シグロ
監督:熊谷博子
製作:庄幸司郎
プロデューサー:佐々木正明
撮影:大津幸四郎
録音:滝澤修
編集:山邨伸貴
音楽:高橋鮎生

  • 企画協力
    向島・オッテンゼン交流委員会
    (財)東京女性財団助成作品
    (財)放送文化基金助成作品
    (財)まちづくり市民財団助成作品
    国際交流基金助成作品
    墨田区助成作品

東京への愛情と挑戦

 《私がまだ、生まれて3ヵ月の赤ん坊を抱え、深刻な育児ノイローゼに陥っていた頃だ。当時は高円寺駅前のマンションにいた。新しく越してきた所で知り合いもなく、外に出ることもできず、日々孤独感にうちひしがれていた。東京のような大都会で子育てをするのはこんなものなのか、というあきらめもあった。そこへ友人の女性映画監督のブリギッテが来て、向島の話をしていった。近所づきあいがとてもよく、その中で住民たちが、古いものを壊すのではなくそのままに活かす、新しい「まちづくり」をしている。そこが自分の住むハンブルクのオッテンゼンに似ている、と。
 子どもを保育園に預け、また仕事を始めてしばらくたった頃、ふと思い出して、生まれて初めて向島に足を踏み入れた。路地を歩きながら、まるで体中の力がすべて抜けたようにほっとした。探していたものがあった。ヨチヨチ歩きの子どもを、安心して放しておける路地。ここなら何人赤ん坊を産んでもいいわと思わせる、家族的なまちの助産婦さんのやっている産院。年に一度爆発する、祭のエネルギーが、人々を結びつけていた。ボランティアで「まちづくり」をしている住民たちが楽しそうだった。行政と対立するのではなく、行政を巻き込み、自分たちのアイディアを地元住民とじっくり話し合いながら、実行に移していた。目からうろこが落ちる思いがした。 そうだ、あきらめていたけれど、「まち」は変えようと思えば、自分たちの力で変えられるんだ。何としても向島のまちと人々、その人生を自分の目で撮りたい、と思った。それは、次々と開発され、ふれあうやさしさをなくしている今の東京への、私なりの愛情と挑戦である。》(熊谷博子:監督)

DVD情報

購入する

※パラブラ映画部オンラインショップ(外部サイト)

関連作品